2010/05/18

独り言・・・・

特に、今回書く内容は、私の個人的考えです。裏が取れている内容ではありませんのでご理解ください。
以前から、ベキ分布にこだわっていますが『なぜこだわっているか?』少し書いてみます。(自分の頭の中をいっしょに整理していくことにします。)
まず、『ハンイリッヒの法則』をご存じでしょうか? この法則は、労働災害の統計から生まれた法則で、『1つの重大事故・災害には、29の軽微な事故・災害と300のヒヤリ・ハットが潜んでいる!』というものです。(※ちなみに、ヒヤリハットとは、軽微な事故にはならなかったもので〈ヒヤリ!ハッ!〉とした行動のことです。)
そして、『根底となるヒヤリハットや不安全行動を低減させることが、重大災害の低減につながる』とした考え方の基となる法則です。

実は、この法則がベキ分布に近いものなんです。
ココで例題を考えてみましょう!
無知な小学生がいると仮定します。公園で友だちとキャッチボールをしていました。 ある瞬間、友だちの投げたボールが道路の向こう側まで転がって行ってしまいました。無知な小学生は、ボールを追いかけて左右の確認も怠り道路を横断しボールを拾いに行きました。その際、道路には、駐車中の車両がありました。ちょうどそこをAさんが運転する車両が通り過ぎ事故がおきました。
『なぜ?事故は起きたのでしょうか?』
・駐車中の車両がなかったら、Aさんから小学生が確認でき事故が防止出来たのかもしれません。【ヒヤリ・ハット】ですんだのかもしれません。
・小学生が左右の確認をしていれば、Aさんの車両が確認でき、なにも起こらなかったかもしれません。
・Aさんが通行する時間が遅かったり、小学生が道路を横断する時間が早ければ(両者が時間的にずれていれば)この事故はおこらなかったでしょう。
・小学生が公園でキャッチボールをしてなければ・・・
・小学生の行動を注意してくれる人がいれば・・・
『幾千もの原因・行動が全て重なった時、事故が発生します。』
言い換えれば、重要な要因が一つでも重ならなければ、軽微な事故やヒヤリハット若しくは何も起ることなく過ぎ去っていったはずです。
私は、この現象がベキ分布となる原因だと考えています。
『ある事柄のひとつひとつは、些細な(日常頻繁に起こる)現象であっても、それが重なった時に大きな事故(現象)が現れる。』と考えています。そして、この現象を低減するこはと出来るが、完全に避けることが出来ないことであることも理解する必要があると思います。
過去の為替のデータにもベキ分布が見られています。
そのベキ分布の原因(正体)が、間違いや錯覚やパニックだったとしたら、【動労災害で言う不安全行動が原因だったとしたら】ある種のチャンス!回避のすべがあるかも知れません。
上記でも言いましたが、重大な災害の防止には、ヒヤリハットの削減が有効であることに注目するべきではないでしょうか?
例えば、逆張りEAによくみられる現象に、TPを少なくし、Stoplossを大きく取りどちらかの決済ラインまでポジションを保有するとある種の利益が伸びる期間が存在することがあります。この現象を上記で述べた現象にあてはめると、『ヒヤリした時期があったがそのままポジションを保持していたら、大きな損失を抱えることなくTPに達し利益を得ることが出来た!』となります。つまり、大きな損失を与える事柄の重なりがなく、ヒヤリハットですんだ!となるのです。この一例は、有効である対策と真逆の対応であることは理解して頂けると思います。
『重大な事故が発生すれば、その要因、理由付けが、分かってきます。』また、過去の出来事から、学習することもできるでしょう。しかし、完全に事故が避けられない様にその要因の全てを事前にい把握することは不可能であると考えます。
しかし、事前に把握できる重要要因(経済指標、株価動向 ect)をEAに取り入れることが出来たら、EAの性能の向上に役立つはずです。先先回のブログの内容は、その一環であるとご理解ください。
さて、ここまではある程度納得頂けたと思いますが、ここからは、多くの方に否定される内容だと思いますのでご了承ください。
EAを作る手法の一つに、ニューラルネットワーク(以下NN法)という手法があります。この手法は、人工知能とも呼ばれるもので、脳細胞をモデル化したネットワークを用い情報を処理する構造となっています。NN法には、教師あり学習と教師なし学習という最適化の手法があります。教師あり学習とは、先に正解(教師)を上げそれに近づくように重みを付けていく方法です。ここで気になるのが、『教師が間違いだったら』というものです。先に述べたように、過去の為替のデータにはベキ分布が見られます。ベキ分布の原因が間違いや錯覚やパニックだったとしたら、教師が間違っている可能性があると考えるのが素直ではないでしょうか?
いろいろ書いてみましたが、ベキ分布がまだまだ気になるところです。